GW 三日目






 GW三日目。今日はくんと都内の遊園地でデートだ。ジェットコースターにフリーフォール、メリーゴーランドにコーヒーカップ。様々なアトラクションを一通り楽しんで、今はちょっとした休憩タイムだ。
「はい、
「ありがとう、くん」
 くんが買ってきてくれたソフトクリームをベンチで受け取る。くんはコーヒー味、わたしのはバニラだ。
くん、一口食べる?」
「うん」
 くんは差し出したわたしのソフトクリームにかぶりついた。くんの小さめの口の周りにクリームがついている。それを舌で舐めとる仕草がなんだか少し色っぽい。
も、はい」
「ありがと!」
 くんが自分のコーヒーのソフトクリームを差し出してくるので、わたしは遠慮せずに一口いただいた。うん、おいしい!
「そろそろ閉園だな。最後はどこにする?」
 くんはソフトクリームを食べながら、片手で園内マップを広げた。
「うーん……やっぱりあそこかな!」
 わたしが指さしたのは観覧車だ。遊園地のラストと言えばやはり観覧車だろう。
「今なら夜景も綺麗そうだ」
「ね!」
「よし」
 残り少なくなったソフトクリームを一気に食べて、二人で手を繋いで観覧車へ向かう。みんな考えることは同じなのだろう、閉園直前の観覧車はほかのアトラクションより混んでいる。少し並んで、わたしたちは赤いゴンドラへ乗った。
「わあー……」
 ゴンドラがだんだんと上っていく。日が沈んだ今、東京の夜景が観覧車から一望できる。
「すごいね!」
「うん」
 ビルの明かりや車の光りが夜の暗闇の中できらきら輝いている。観覧車から見ると都会の町並みは綺麗なイルミネーションだ。隣に座るくんの瞳にも、夜景の光りが映っている。
「あ、スカイタワー」
「本当だ!」
 くんが指した方角に淡い色で光るスカイタワーが見える。今日は水色の光りが灯っているようだ。
「またスカイタワーも行きたいね」
「そうだな。ゴールデンウィークはもう予定埋めちゃったけど」
「土日でもいいけど……夏休みもいいかなあ」
「気が早いな」
「ふふ」
 くんとの未来だったら、いくらでも想像できる。明日のことでも、一ヶ月後のことでも、十年後のことでも。
「あ、。あそこ」
 くんの視線の先を見ると、どこかの広場がきらきらと光っている。街灯や看板の光りではない、きちんとしたイルミネーションの飾りのようだ。
「ゴールデンウィークだしどこかでイルミネーションやってるのかな」
「帰りに寄るには遠いか。今度行ってみる?」
「行きたい!」
 観覧車から見える綺麗な景色も、地上から見える景色も、どちらもくんと一緒に見たい。スマホで調べてみれば、やはり連休中はイルミネーションをやっているようだ。一緒に行く約束をして、再び夜景に視線を戻す。
「わあ……っ」
 観覧車のゴンドラが頂上に着く。東京の夜景を一望し、自然と感嘆の息が漏れた。
「綺麗だね、くん」
 くんの方へ振り返ると、ぱっと目が合った。くんの優しく妖しい瞳から、目が離せない。
 観覧車の頂上で、わたしたちはキスをした。